Q.「なぜ男の子の赤ちゃんには“水色”、女の子の赤ちゃんには“ピンク” と決まっているのでしょうか?」
潜在意識活性カラーコンサルタントの岡村知美です。
先日、地元のママさん教室からお招きいただき
色彩講座を開催させていただきました。
冒頭の質問は、その講座の中でいただいたものです。
あなたはどう思われますか?
性的マイノリティの問題もありますが
今回はそちらにスポットを当てたものではなく
一般的なイメージとしてのお話です。
私の中に浮かんだ回答は次の3つです。
- 寒色が男性、暖色が女性を表す日本文化
- 私たち人間は、ものごとをカテゴライズしてみる習性があるから
- 今の時代の日本文化
あくまでも私感ですが、ひとつずつ解説してみますね。
A1.寒色が男性、暖色が女性を表す日本文化
「青が男性、赤が女性」と聞いて思い浮かべるものといえば?
トイレのサイン表示ですよね。
色と形で男性用か女性用かわかりやすく表示されています。
あのイメージが、「青・寒色=男」「赤・暖色=女」のイメージとして
現在の私たちにはインプットされており、
その色に白を混ぜた「水色=男の子」「ピンク=女の子」として
認識されるのではないかなと思います。
本か何かで読んだのですが
トイレのサイン表示を赤と青で色分けするのは日本だけなのだとか。
他の国は黒色で形だけの表現でされることが多いそうですよ。
日本国内でも、ピクトグラム(形)だけのサイン表示を何度か見たことがありますが
どちらに入れば良いのかを理解するのに少し時間を要しました。
色には訴求力、本能的な条件反射を起こさせる性質があるということですね(^^♪
色のイメージは、「お湯=赤、お水=青」のような世界共通のものもありますが
それぞれの国の文化によって異なることもしばしばです。
例えば「エッチ♡」をイメージするカラーは、日本では「ピンク」ですが
アメリカでは「水色」、スペインでは「緑」なのだそうですよ。
そういう意味で、寒色が男性、暖色が女性を表す”日本文化” なのではないかなと
思ったのでした。
A2.私たち人間は、ものごとをカテゴライズしてみる習性があるから
私たち人間は、普段ものごとをぼんやり(なんとなく)見ており
無意識的にカテゴリー化してしまう習性があるのだそうです。
例えば、
「女性だから優しい人だろう・・・」
「あの学校の奴らは電車の中で態度が悪い・・・」
という風に、”女性” “あの学校” というカテゴリーが一緒だからといって
全員が全員そうとは言えないはずなのに、ついついカテゴライズして見てしまう
習性があるそうです。(認知心理学)
なので、「ピンクのお洋服を着ている赤ちゃん=女の子」と
カテゴライズして見られると考えると、
女の子の赤ちゃんに水色のお洋服はプレゼントしにくいですよね。
そしてもうひとつ、赤ちゃんてユニセックスなお顔の子が多いなと感じるので
カテゴリー化を利用して「この子は男の子です」と一種のマーク(アピール)でも
あるような気がします。
A3.今の時代の日本文化
3つめの回答としては、今現在の文化の中では「青・寒色=男」「赤・暖色=女」と取り扱われている
だけであり、未来永劫そう捉えられるかどうかは不明ということです。
戦国時代にも「青=男」・・・と認識されていたのかと考えるとあやしいですよね。
現代の喪(お葬式)の色としては「黒」ですが、武士の世界では「白」でした。
(時代劇の切腹シーンなどを思い浮かべてみてくださいね。)
婚礼の「白」も平安時代は「白と赤」,戦前は「黒(留袖)」が用いられていました。
今はなんとなくあたり前のように用いていることも
時代と共に、用いられる色タブー視される色もまた変化していくこともあるということです。
質問してくださった方は、出産祝いに贈る赤ちゃん服の色選びをするたびに
疑問に思われていたとのことでした。
私自身はカテゴリー化した意識の中で疑問を持たずに過ごしていましたが
改めて考えてみる素敵な機会をいただきました。
ありがとうございました。