魅力を引出すカラーコンサルタント の 岡村 知美 です。
色を用いてどんなことが出来るのか、実際どんな変化を起こすことが出来たのか、実例と頂いた声を元にお伝えします。
今回は前回の後編をお届けします。
<色彩カルテNo.1>
人の目を見て話すことができず、口をあまり開かずモゴモゴお話しする21歳の紫くんが、3年かけて変わっていったお話しです。
(※プライバシーの関係上、すべてのストーリーは、仮名・仮称で表示しています。)
#3-2 目を見て話せなかった紫くん(後編)
< 色彩カルテNo.1 >
- 名前:紫 太郎
- 性別:男
- 年齢:21歳
- 職業:アルバイト
- 問題/性格/特徴 等:人の目を見て話すことができない。こちらから投げかけない限りしゃべることはない。無表情。閉じた心。
—
(前編からの続き)
◆ 再会
紫君が卒業して約半年後、「色彩心理講座」の新たな期がスタートしました。
初日に紫君が “授業アシスタント” として現れ、私たちは再会しました。
前回、彼が生徒として出席していた時のもう一人の受講生さんは、彼より一つ年上なだけの若い女性でした。
21歳と22歳のうら若き二人は、私がいない時は会話が一切ない状態でした。(笑。若いって青いですね。)
翌年のこの期は、私と同世代の男性と、紫君の母親世代の女性の二人であったので、前回とは空気が全く違います。
何より、受講生お二人も 私も、それはそれは、よーーーしゃべる(←大阪弁でお読みください。笑)人たちで
授業が始まる前から、一人が前回の授業からその日までの間に起こった授業内容に関連する出来事や色に関することを、こちらが求めたわけでもないのに報告してくれます。(笑)
ひと段落したら、もう一人が報告。そして私が解説や感想を伝えるという風に、いつもどこから授業がスタートしたのかわからないような感じで、授業に突入していました。
はい。紫君は話しに入って来ません。入ってこないどころか、あまりに私たちが盛り上がっているので、彼は手持ち無沙汰だったのか居眠りをする始末。
仮にもアシスタントなんですけど・・・・(苦笑)
だけどお二人とも紫君のことを温かい目で見てくれ、彼にとっても受講生さん達にとっても無理のない程度に声を掛け話しの輪に加わるように誘導したり、わざとらしくならない程度に褒め、励まし、アシスタントというよりは 良い意味で”ごまめ”(※) 扱いでいてくれました。
紫君は彼なりに「アシスタントだ!」と気を張っていたようですが、周りの大人に見守られて過ごしていたような気がします。
(※)ごまめ・・・大阪弁。子供が遊ぶとき、幼い子は遊びのルールがあってない扱いになること。(大阪弁Weblioをご覧ください)
◆ 見守られながらゆっくり溶けていく、そして・・・
感性豊かな大人たちの間で個性を認められ見守られながら、紫君はマイペースに【色を使った自己表現】をしていきました。
相変わらず「紫=僕」が作品のあちこちに溢れていましたが、以前のような「ダークな紫」はあまり選ばなくなっており、「赤」が多くなった印象でした。でも相変わらず、紫と黒はヘビーローテーションでした。
彼の作品は個性豊かで、そして彼の口から出る色のイメージもまた感性が豊かな素敵な言葉たちでした。
そして彼は、私たちと話しながら一緒に声を出して笑うようにもなっていました。
ある時、紫君と私、二人で最寄り駅まで歩いている時に、彼がこう言いました。
「スクールの講師になるにはどうしたらいいですか?」
正直私は驚きました!
自己表現が少しずつ出来るようになったとはいえ、私たちの守られた空間にあっても、自ら言葉を発することはさほど多くなかったからです。口をあまり開かずにモゴモゴ話す癖もそのままでした。
でも、その言葉を伝えてくれた瞬間に『これは真剣に対応しなければいけない!』と私の中で感じるものがあり
「こういう手順を踏んで、こういう形式で行われる試験に合格したらなれるよ。でも最近、私の周りで講師試験が実施されたのを耳にしたことがないので、事務局に問合せしてまた次回答えるね。」と返事をしました。
そして次の週、彼だけでなく、その時の生徒さんたち全員に向けて
「前回、紫君から講師になるにはどうしたら良いかと質問があったので、事務局に確認しました。
皆さんにとっても必要かもしれないので、全員にお伝えしますね。」
と、内容を伝えました。
もちろん、誰も驚いた素振りも冷やかすこともなく、どちらかというと
『私はそれ関心がないです~~』という自分事としてしか話を聞いていない空気が流れていました。(笑)
その後、彼の中に変化が現れました。
言葉や態度、彼から伝わってくる何かが違いました。
自分の発した言葉を、”まっすぐ受けとめられた” と感じたことで
彼の中に「自信」が芽生えたのではないかと思います。
あ、自画自賛ですみません。
出会いの頃の、色彩講師である私が、彼の知識の補完をおこなうことにも、 “自分を否定された” と受け取っていたであろう彼から想像するに、そうではないかな?と思ったという事です。笑
◆ 二度目の再会を経て、講師試験にチャレンジ!
二度目の再会は、またしても “授業アシスタント” として。
この期は、イレギュラーで開催されたので、受講生さんはお一人のみでした。
そこにまたしても紫君がアシスタントとして入ることに。
その受講生さんはコーチングのスキルも持つ、それはそれは褒め上手さん。
一度、色を使ったノンバーバルコミュニケーション(言葉を使わないコミュニケーション)をお二人でしてもらったことがあります。
その後、感想を述べてもらったら、彼女から紫君へ、それはそれは美しい心からの誉め言葉が、つるりつるりと口から出てきて、聞いている私も惚れ惚れするほどでした!
本心からの言葉だから、上滑りもなければ、居心地の悪さもないのです。アッパレです!
さすがの紫君も、あまりのほめ言葉の洪水に、顔がほころんで、ニンマリが止められない様子でした。
その後、徳島で講師試験に伴う一連の講座が開催されることになり、彼はそれに申し込み、大阪から徳島まで通っていました。
素晴らしいですよね!!!
◆ その後の紫くん
紆余曲折を経て、彼は講師試験に合格することができました。
講師試験に合格したことで、彼の中に大きな自信が付いたことがわかりました。
確か、褒め上手さんの最後の授業アシスタントに入ってもらっていた時であったと思うのですが
【今の自分】を 色と形で自由に表現してくださいとしたら・・・
まず最初に黒のクレヨンを手にし、紙の真ん中を丸く塗りつぶしていきました。
『あれ?まだ一番に黒に手が伸びるんだ?』と思いながら眺めていたら
その黒丸はさほど大きくなかったので『よかった!』と安堵しました。
そしてその黒丸を覆うように、黄色や緑や赤をバームクーヘンのような分厚い色の層を5層ぐらいになるように塗っていきます。
そして一番外側の層が最も分厚く、ピンク色で塗られていました。
※上記はイメージ図です。真ん中の黒と外側のピンク以外の色は実際のものとは異なります。形もアレンジしてお伝えしています。
※ぬり絵とは違い、下絵も何もないところから生まれる作品は、本人も無自覚である潜在意識や無意識の表出となることが多いので、作品を掲載することは控えさせていただきます。
その様子を見ているだけで感動していた私ですが、最後に本人に解説をしてもらうと
「この黒、これがやっぱり僕です。
自分の中の暗い部分。ドロドロした部分。
それを覆う○色、これは○○。
△色、これは△△。
□色・・・・。
そして最後に、この外側のピンク、これは「愛」です。」
と彼が言ったのです。
「愛」
三年間、事務局の計らいから彼と関わり続けてきて、彼の口から初めて聞いた言葉でした。
感動しました。
あまりに嬉しくて、授業中なのに、危うく涙がこぼれそうになりました。
もちろん、私は彼に
「私は嬉しい。心から嬉しい。ありがとう。」と伝えました。
※ちなみに、ユング心理学では、クライアントがマンダラのような図形を描いたときは、変化の時だと言われています。
変化は、良い方への転換期の時もあれば、悪い方への転換期でもあるとのことで、マンダラを描く時は 分岐点、変化、変容の時ということを表しているとのことです。
◆ 最後に
人は自分に自信が持てると変わることが出来るのです!
周りから疑う必要のない愛情を受けとると、人はこんなにも心豊かになれるのです。
色彩心理講座は、色を学ぶだけではなく、
【作品を作るという自己表現】と【自分で生み出した作品から、今の自分を客観的に見つめ、そして言葉に変えて周りに自己開示する】
そんな場でもあると思います。
大人になって、そんな風に無防備とも思えるような機会はなかなかないのではないかなと思っています。
でも本当に、紫君は素晴らしかった!!
彼が勇気をだして(たぶん)、「講師試験」のことを切り出し、
彼が徳島まで「講師試験受けに行く」という行動を起こしたからこその変容であったと思います。
3年間、色彩心理講座に参加したことで
「紫くん」は「赤くん」に 変化したのでした!
3年間、文句も言わずアシスタントとしてかかわり続けてくれたことに感謝です。
もちろん、他の人も「なぜ彼だけ!」と思わないでいてくれたことに大感謝です!
人間って素晴らしい!!!!!
色って素晴らしい!!!!!!!
私たちはいつでも、どのタイミングでも
自分が望んで動けば
変化・成長していけると思います。
私は、
色で 魅力や潜在能力を引き出し
色で 行動・成長・ビジネスを加速させる
あなたの 魅力・才能・本質を輝かせるお手伝いをしていきたい
ーーーーーーーーー < Next stage of color > ーーーーーーーーー
「誰かの」でもなく「私の」でもなく
【普遍的】【誰でも】【公益】としての【色】を提唱していきたい
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紫君のお話しはおしまいです。明日は黄色さんのお話しになります❤ See you!
どのタイミングからでも、どなた様でも、ご参加いただけます。
色に興味を持っていただけたら、ぜひいらしてくださいね。
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